第27回 愉快なロシア旅とトイレ事情【嵐よういち・海外裏ロード】
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これから夏休みを迎えるが、メジャーな場所にはもう飽きて、一般人があまり行かない海外旅行先に興味がある人には、樺太(サハリン)がおすすめだ。

サハリン(樺太)。マイナーな場所を旅したい人には最高

マイナーな場所を旅したい人にとって、サハリン(樺太)は最高

1945年8月まで日本領土だった南樺太の県庁所在地ユジノサハリンスク(豊原)に行き、日本時代の痕跡を探しに行くのもいいし、かつて宮沢賢治が「銀河鉄道の夜」を着想したと言われるサハリン鉄道に乗ってみるのもいいかもしれない。

鉄道オタクはかなりいるみたいで、現に俺が行った時も、常にブツブツと独り言を言っている変なおっさんがいて、「SL博物館」前で写真を撮りまくっていた。樺太旅行の詳細は5月に刊行した拙著「おそロシアに行ってきた」に収録しているので、そちらを読んでほしい。

ロシアは料理はおいしい

ロシアは料理はおいしい

まず東京からの行き方は、ほとんどの人が聞いたことがないと思われる。ヤクーツク航空の航空券が往復約5万5000円。この航空会社はロシア内のサハ共和国のヤクーツクを拠点にしているらしい。その他の行き方はS7航空とアエロフロートで、それぞれウラジオストック経由で行くことができる。

ウラジオストックの展望台。残念ながら当日は曇っていたが爽快

ウラジオストックの展望台。当日は残念ながら曇っていたが爽快

俺は昨年、ウラジオストックからユジノサハリンスクに向かった。この街はサハリン州の最大都市で、ユジノサハリンスク市の公式ウェブサイトによると、人口は2016年前期時点で、約20万700人。州全体でも約48万人(16年時点)しかいない。ウラジオストックからはわずか1時間40分しかかからないのであっという間だ。

旧王子製紙豊原工場跡地。ここにはかつて日本の街もあった

旧王子製紙豊原工場跡地。ここにはかつて日本の街もあった

公共トイレがひどい!

ユジノサハリンスクの空港に到着すると大雨だった。外を見るとインフラが整っていないのか、空港前のロータリーは池のように水がたまり、タクシーの半分が沈んでいる。空港はかなり小さく、荷物を受け取ろうとしたが、ターンテーブルの周りは狭く、首都モスクワからの便とも重なったようですごい混雑。冷房もないらしく、建物内は蒸し暑くて湿度が高いため、眼鏡が曇ってくる。眼鏡拭きも持ってきていないし困ってしまう。不愉快度マックスだ。

なかなか荷物が出てこないので、1か所だけあるトイレに向かった。中に入ると、ロシアのトイレの特徴なのだが、まず小部屋がある。そこには洗面所があり、服を着替えている人もいる。そこまではいい。その次のドアを開ければ、いくつかの小便器と大便器があるのを誰もが想像するだろう。

だが、そこにあったのはたった1つの個室トイレだけなのである。その個室の中には小便器と大便器が1つずつあるのだが、わけが分からない。鍵があったので、掛けて用をたしたが、いったい、なんでこんな造りにしたのだろうか。空港は大勢の人が利用するものである。それなのに、1人ずつしか使えない……何を考えているのか。

ロシアのトイレは今まで行った国の中でも変わっていた。その後、ユジノサハリンスク市内の小さなショッピングセンターに行った時のこと。そこは6階建てなのだが、偶数の階にわずか個室1つしか設置されていなかった。つまり3つのトイレしか使用できないので、常に誰かが入っていて諦めたことがある。

その後、サハリン鉄道に乗ってノグリキという街に移動したが、この街にはノグリキ博物館くらいしか観光する場所がなく、非常に退屈な田舎町だった。1泊したが、翌日、夜行列車の時間までやることがなくなったので早めに駅に行った。駅の構内に人はいるものの、大声で騒いでいる人は皆無で静かだ。暇なので酒でも飲みたいが、ロシアでは公共の場所での飲酒は禁止されている。

ノグリキ駅。周りにはわずかな雑貨店しかない

ノグリキ駅。周りにはわずかな雑貨店しかない

30年以上前から、ロシアではアルコール中毒が社会問題になり、労働規律が乱れていた。アルコール度の高いウォッカが安易に手に入ることも問題だった。ミハイル・ゴルバチョフ氏が1985年、政権を握り、社会改革に乗り出し、節酒令も打ち出した。マスコミや政府が反アルコールキャンペーンを展開し、アル中にうんざりしていた主婦層が後押ししたのだ。

それでも飲みたい人はいるもので、労働者風の若者が紙袋にウォッカとみられるものをチビチビと飲んでいた。俺はそれを見てなんだかうれしくなった。しばらくすると、トイレに行きたくなった。ロシアの公共トイレは昔から汚いことで有名だが、確かに仮設トイレはひどいものの、ホテルやレストラン、ショッピングセンターは問題ない。

小便をしに駅舎内にあるトイレに入ったが、想像以上にひどすぎた。小便器には小便がたまりまくり、日本人にとっては位置が高すぎるので用を足すのが大変だし、大便器は便座がなく……まともに流されていないブツが残っていて、この世の地獄である。それ以上はヤバすぎるので書かないが、おぞましいものだった。

公共場所での飲酒を厳しくするよりも、公共トイレを少しでも改善する法律を制定した方がいいと思うぞロシア! と俺は強く言っておく。

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この記事の作者

嵐 よういち
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旅行作家、旅行ジャーナリストをやっています。
代表作は、海外ブラックロード・シリーズ。
海外ブラックロードpodcastをクレイジー・ジャーニーで話題の丸山ゴンザレスと二人で週に1回配信しております。
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