【アイドル小説家鹿嶋まこと】今、私は不倫をしている-後編-
「人を好きになる気持ちに、カテゴライズが出来るのだろうか」
はじめは、なんとなく気になるだけの存在だった。仲間内だけでいじって話題にして遊んでいたら、面白い人だと思うようになった。そうしたら、徐々に、話して欲しくなって、構って欲しくなって、一緒に喫煙所で煙草を吸う内に、好きになった。
私のことなんて、どうとも思っていないと考えていた。少々つついたとて、動かないと思っていた。
まさか好きになってくれるなんて夢にも思っていない。
テキトーにあしらわれて、LINEしたり、好きだ好きだと言っているうちに、「でも、俺も妻子がいるからね(だからこの辺にしといてくれないと迷惑です)」というトドメを言われるのだと想像していた。
でも言われなかった。
LINEの返信はこまめに返ってきた。
「好きだ」と言えば、「俺も好きだよ」と言ってくれた。
「会いたい」と言えば、家に来てくれた。
職場で、喫煙所に行くことを言うと、必ず後から来てくれた。
つまらないことで言い争って、私が怒ると、頭を撫でて機嫌を取ってくれた。
誕生日には、日付が変わった瞬間にLINEをくれた。
手を繋いで、外をぶらついて、お茶したり買い物をしたり。買ってもらったTシャツは、この夏に結構着た。
気がつけば、普通のカップルみたいなことをしていた。普通のカップルと違うのは、相手が結婚していて必ず夜には家に帰ってしまうこと。
「『世間』という名の当たり前」
「不倫なんてさ、絶対駄目だよ。相手の奥さんどんだけ悲しむと思う?しかも子供もいるとかさ。やるやつなんて女でも男でもクズだよ。全然理解できないわ。ちんことま〇こ理性で抑えられないの?好きになっちゃいけないってわかってるでしょ?人としてどんなにあんたが成長したとしても、真面目に生きてたとしても、そんなことやってるようじゃ、駄目。てか、あんたも浮気されるような人だってことだと思うよ。」と、友達が過去の私みたいなことを今の私に対して言う。
「あーなんか…そういうことじゃないんだよなぁ。
そんな誰にでもわかるような正論並べられても、もう全然、一ミリも響かないんすよねぇ。
不倫してる人は、きっとそんなことわかってるよ。わかっていてもやってしまうのは、ただ単に馬鹿だからだと思ってるでしょ。そういうことじゃないんだよなぁ。その理屈で言うとさ、結婚してる人を好きになってはいけない、って当然なるわけだけどさ。その好きって感情って、起こしたらいけないものなの?一回味わってみなよ、好きな人が結婚してるって状況に。言い換えれば、たまたま相手が結婚してた、ってだけだよ。なってみないとわかんないよ。つうか、不倫してる人にそのご立派な正論を言って、相手が納得すると思ってるお前が馬鹿だっつーの。不倫してる人が100人いたら100回同じこと、言えよ。何人納得するかな?」
と、心の中で反発した。友達には、「そうだよね…もう会うのはやめるよ、正論過ぎて何も言えないよ。」と言っておいた。その子は満足気だった。多分彼女はその満足な気持ちになりたかったんだろう。
「気持ちを気持ちのままにしておくこと」
あんまり自分の気持ちとか書くと、とても言い訳がましいのだが。
私は相手に「奥さんと別れてほしい」と思ったことは一度もない。
むしろあんまりうちに長居せずちゃんと帰れよ、とも思う。
それは、「好きではあるけど、そもそもこの人が結婚しててもしてなくても、きっと長続きはしないだろう」と直感的に思っているから。
たまに会うだけでいいし、いつかこの関係性に終りが来ること(すなわち発展性がないこと)がわかっているから。
だけど、好きだ。好きで好きでしょうがない。
無性に会いたくなる、いつかさよならがくることがわかっていても。
でも、まだそのいつかは来ない。
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