第15回 フリーライター和田虫象の正体に迫る(2) 【嵐よういち・海外裏ロード】

和田虫象提供
尽きないケチ伝説
バンコク・ナナプラザのゴーゴーバー「レインボー2」でのチップ2バーツ(約7円)事件にはさすがに驚いたが、虫象のケチのせいで俺が迷惑したこともある。
メキシコ北部シウダー・フアレスの街を夜に車で取材していた時のこと。
麻薬カルテルに支配されている危険な街で、そこを夜中に走行中、ガソリンがなくなる恐怖に陥ったことがある。虫象が「もったいないのでガソリンはギリギリに入れればいいです」と譲らなかったのが理由だ。
シウダー・フアレス空港のレンタカー屋
メキシコのレンタカーはガソリン満タン状態で借り、返す時は空でもOKのルール。虫象の頭の中ではセコく給油し、返す時にゼロ状態で戻したかったのだろう。でもよく考えてほしい。レンタカーはまだ3日間は借りる予定で、満タンにしてもなんら問題はない。それにガソリン代は某雑誌の経費で払ってもらえる予定で、仮にそれがダメになっても俺が自腹で払うと伝えてあったのだが、やつなりの考えがあるようで、迷惑である。おかげで夜中に危険エリアで、ガソリン切れになって止まりそうになってしまったのだ。
街にはミッシング(行方不明)の張り紙ばかり
こんな危険な場所で止まったら、おそらく窃盗団に襲われ、金品や車を奪われるだけならまだしも、誘拐や殺害の恐れも冗談ではなくある場所なのである。もう取材どころではなく、ガソリンスタンドを探したがなく、焦りまくる。ようやく見つかった時は、砂漠で遭難中に見つかった水源のような幸福感に包まれたものだ。さすがに虫象に文句言うと、
「大丈夫だと思ったのですが、意外と危なかったですね」なんて言う。
やつの場合、どうやら人間の生存本能よりもケチ本能の方が優先のようだ。しかも、こんな状況になったというのに、ガソリンを入れる際、普通の人だったら満タン、あるいは半分くらいは入れると思うのだが、わずか10リットルしか入れようとしない。
シウダー・フアレスの夜。かなり怖い
そして翌日昼間にスラムの中を車で走っていたら、またもやガソリンがなくなりそうになってきた。昨夜、満タンにしていれば問題なかったはずだ。もう、嫌だ……怖すぎる。いったい、どこにスラムの中を走る予定なのにガソリンを入れようとしないやつがいるのか。理解に苦しむ。そして、
「E(Empty)のマークに針がいっても、けっこう走れるようにつくられているんよ」なんて、のんきなことをぬかす。この時もギリギリでガソリンスタンドが見つかったから良かったものの、とんでもないことである。
借りた車。ガソリン入れろよ!
極めつけはその日の夜、やつはのんきにパンケーキを片手に持って食いながら運転していた。車道の暗さもあったが、一方通行の道を進んでしまった。俺と虫象は同時に「ヤバい、侵入禁止だ!」と語気を強めたが、運の悪いことに大勢の軍、警察が数台の装甲車で待機していた。彼らはマシンガンでフル装備しており、ホールドアップされて散々な目にあった。
話が長くなってしまったので、興味がある方は2013年に刊行された拙著「中米ブラックロード」を読んでいただきたい。
キャンプのガソリンもケチる
昨年6月に総勢12人、車2台でキャンプに行った帰り道でもやらかした。ガソリンを入れないせいで高速道路を走行中、ガス欠一歩手前までいったのだ。さすがの虫象もヤバいと思ったのか、「もし止まったら路肩に寄せて、皆で次のサービスエリアまで押すしかないですね」なんて笑いながら言っているが、それを聞いた俺の怒りは頂点に達した。
俺が何度もガソリンを入れるよう忠告しているのにやつはそれを拒否し、もし停止したら皆に押させようとしているのである。もしそうなったら、やつの金でJAF(日本自動車連盟)のロードサービスを呼ばせようと思っていた。
後方にはソウゴさんという仲間が運転していて、俺らの車がフラフラと左右にぐらついている異変に気がついた。居眠り運転だったら大変だ。ソウゴさんは俺らの車を追い抜き確認すると、全員起きているので安心したが、不思議だったようだ。まさかこんなことになっているとは思わなかっただろう。
無事にサービスエリアに着き、ガソリンスタンドに早く行けと急かすと「出発の時に寄ればいい」と言う。そして休憩が終わり、車2台で出発したものの、やつはガソリンスタンドを平然と素通りしようとしたので「何やってんだ!」と怒鳴ると、
「あ、いけね、忘れていた。う~ん、ここはガソリンが高いから少し入れるだけでいいかな」なんて言う。ちなみに車には8人おり、ガソリン代に関しては割り勘なので、大した額ではないが、やつのDNAがそうさせるのだろう。
トイレで手を洗わない男
虫象はトイレに行っても手を洗うことはけっしてしない。それを初めて知ったのは、バンコク中心部のショッピングモール「ターミナル21」のトイレでのことだ。そこはちゃんと清掃されていてきれいである。二人で入り、俺が手を洗っていると、虫象は平然と立ち去ろうとする。「汚いな、洗面所に紙タオルもあるし、洗えよ」と言うと、渋々洗った。
彼いわく通常、トイレの後は手を洗わないそうだ。理由を問うと「ばい菌からの免疫をつけるため」と、わけのわからない答えが返ってくる。だが、他の人がそれを知ってどう思うかとか、不快に感じることを理解していない。例えば、虫象は俺の家に来てつまみを食いながら酒を飲む。やつは便意が襲ってきたので用を足す。そこまではいい。そして手を洗わず席に着き、俺と話を続けるのである。
東京都内のドヤ街・山谷の取材に一緒に行った時の話もしておこう。宿泊先の安ホテルはシャワー、トイレ、洗面所が共同である。朝早く起きて顔を洗い、歯を磨く。このような安宿はタオルなどついていないので、付き合ってもらっている俺としてはやつのタオルも用意しておいた。虫象の洗面が終わり、案の定、タオルなど持ってきていないので俺が渡すと「要りません」との返事。要りませんって、濡れているのを何で拭くんだと思っていると、着ているTシャツで拭いた。「これで十分です」だって……。
和田虫象提供
股間を触る絶望的な癖
虫象には治す必要のある悪い癖がある。それは股間をズボンの上から、あるいは直接触ることである。俺と二人で飲んでいる時でも無意識にそれをしてしまう。注意すると謝るが、時間が経つとまたやるので怒鳴りつける。絶望的にダメな癖なのである。
「その癖で失敗したことはないの?」と問うと、こんなことが過去にあったらしい。虫象の昔からの友人が結婚。その人の家に遊びに行くことになり、奥さんが料理と酒を用意してもてなしてくれた。虫象は友人夫妻の家で数時間過ごして帰宅。すると、友人からメールがあった。奥さんにこう言われたらしい。
「あなたの友だち、なんなの? あの人、飲食したり、話している最中に私の顔を見ながら股間をずっと触っていて気持ち悪かったわ。二度と家に呼んでこないで!」
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