【中国大陸で遊ぼう!】第53回 違法滞在中のY嬢との初夜は、戸惑いばかり
毎週日曜日に更新の「誰でも無料で聴ける」ポッドキャスト(いわゆるインターネットラジオ)番組「スタジオスモーキー」を主宰しているカルロスです。
前回では、都内23区山手線の某駅近くにあるマッサージ店で働く「Y嬢」といよいよ一晩を共に過ごすチャンスがきた話しをしました。
しかしながら、その「環境」は余りにも特殊。更には、Y嬢の行動自体も対処に困るものでした。今回のお話しは、その辺りの事を中心に展開します。
まさかの展開、さてどう対処しようか……?
シャワールームから出て来たY嬢。当然ですが、すっぴんです。元々顔立ちがはっきりとしている為か、メイクを落としてもさほどその印象は変わりません。
「もう少し飲む?」
「うん、あと少しだけ飲みたい」
「大丈夫?」
「うん。でも、少し酔ったかな。これはあなたのtrap(罠)なの?笑」
「まさか!笑」
アルコールは普段口にしないY嬢、先ほどドン・キホーテへ行った際に購入したのはフルーツ系のサワーで、さほどアルコール度数は高くありません。が、既に一缶を空けているせいか、少し酔った感じ。
更に二本目を飲みだしましたが、飲み干すまでには至らず、そろそろ寝ようか、と言い出しました。部屋の灯りを落とし、僕は狭い部屋に敷かれた唯一の布団の中に身体を横たえY嬢が来るのを待っていました。
するとY嬢はおもむろに自分のiPhoneをタップしてYouTubeを表示させたかと思うと曲を再生させました。その曲とは、まさかのタイ仏教音楽でした….
このタイミングで、この曲か、戸惑いを感じずに居られずリアクションに困っていると、更にY嬢は布団の上に正座をして窓際に飾ってあった仏陀のイラストに向かいお祈りを始めました。
敬虔な仏教徒であるY嬢、これはきっと眠る前の習慣なのでしょう。となれば、僕はお祈りが終わるのを待つしかありません。
まあ、直ぐに終わるだろう、と考えていた僕の思いとは裏腹に、Y嬢のお祈りは数分経っても一向終わる気配が有りません。
しかも、黙ってお祈りをしているのでは無くて、何やらタイ語でお経を唱えつつのお祈りをしています。直ぐ横で真摯な姿勢でお祈りを捧げているのに、こちらだけボケっと寝そべっているのも何だかバツが悪いもの。
それでは、と僕も身を起こしY嬢の横で正座をしつつ手を合わせお祈りの真似事を始めました。しかし、真剣に祈りを捧げている彼女は僕を一瞥もしません。仕方なく僕も心を穏やかにして、それなりに真剣なお祈りを始めました。
「早く仕事が決まります様に」
「野球がもっと上手くなります様に」
「・・・・・」
僕の頭に浮かぶのは、しょせんこの程度の事です。笑
およそ20分強ほど、熱心なお祈りを捧げたY嬢は閉じた目を開けて、やっと僕の事を見てくれました。
「いつもこんな感じでお祈りをしているの?」
「うん、眠る前には必ずそうしている」
「何をお祈りしているの?」
「家族の事が多いかな。でも何も考えないでwordを唱えている事の方が多いかな。」
「へえ…..」
何だか良く分かりませんが、ともあれお祈りの時間が終わり、いよいよ期待感は高まって来ます。
しかし、それでも….
先に身体を布団の中に横たえた僕の側に、Y嬢もようやくその身を近づけて来ました。 が、お祈りの最中にYouTubeで聴いていたタイの仏教音楽は引き続き掛かったままです。
「まさかこのまま、この音楽を聴いたまま寝るのか….?」
いくら何でも、と思いそんな疑問をY嬢にぶつけると
「うん、いつも眠る時にこの音楽を聴いているの。とても気持ちが落ち着くのよ…」
う~ん、なるほど、そう言う事か…..
これはこれで仕方ありませんが、この状況下で果たしてY嬢は何処まで僕に「許して」くれるのか?攻め所の判断に迷うところです。
そんな事を考えて居ると、Y嬢がおもむろに僕の左腕を取り自分の首の下に廻し腕枕の体勢を取って来ました。
おお、その気ではあるのか!と、内心喜びつつY嬢を抱き寄せつつその身体をまさぐり始めたその瞬間、
「あなた、何をするの!!」
と低い声で彼女は僕を制して来ました。
何をするも何も、この状況で何もしないのは逆に相手に対して失礼。と、そんな事をささやきながら、引き続きまさぐりを続けて行くと、抵抗をしつつも特にその身体を離そうとはしませんでした。
「no, too early for me!」
今度は比較的強めの言葉で僕を制します。少々興ざめ感を覚えた僕はY嬢に重ねていた身体を離し、元の腕枕の体勢へ戻りました。
「Did you get angry?」
と僕が尋ねると、
「Oh, why?Never mind(気にしてないよ)」
と返して来るY嬢。
ぽつぽつと話しをしている中で唐突に
「I have tattoo, do you wanna see?」
と、何故かこんな事を尋ねて来ました。
女性に対して「No」を言わない主義の僕ですので当然返事は「Yes!」。そうするとY嬢は先ほどの行為中に未到達に終わった下半身を浮かし、その身にまとっていた衣類を下にずらして行きました。
更に、小ぶりな下着をずらすと、右脚の付け根「Y字エリア」の上方部に「仏陀」と思わしきtattooが目に飛び込んできました。
「う~む、この場所にこのtattooか…」
と思わないでも無かったのですが、やはりその辺の場所にそんなモノを見てしまうと一定の興奮を覚えない訳が有りません。タイ人女性は、その宗教的な意味合いも有ってか背中にお経や仏陀のtattooを入れる人も少なくありません。
僕はそのtattooを感謝の気持ちを込め拝みつつ、背後から精一杯の愛を注ぐ事を好む傾向が有るので、比較的希少価値が有ると思われる「Y字エリア」に映えるそれを見てしまうと、制御不能状態に陥る自らを止める事が出来ませんでした…
あなたには失望した……
早朝6時、スマホに設定したアラームで目が覚めた僕は隣で寝ているはずのY嬢に目をやると、既にそこにその存在は有りませんでした。
「あれから別の部屋に移ったのか?」
普段朝が遅いY嬢を起こすのもしのびなく、またその必要も感じなかったので、そそくさと身支度を済ませ僕は店を出ました。
その日の予定の為に一旦帰宅をする必要が有った僕は早朝の都内に車を走らせていました。信号待ちで停車をしていた時に、ふとスマホに目をやるとメッセージ着信の通知が。確認すると、Y嬢からでその内容は
「I fell disappointed to you」
と有りました。
ああ、よっぽど僕は下手くそだったんだな、と少々落ち込みつつ返信をする為に車を路肩に移動させ、
「I am sorry, I needed to keep quiet due to your room’s structure.」
と、Y嬢が感じたであろう「物足りなさ」を、その部屋の構造上音漏れの心配が有り、他の部屋に居るY嬢の同僚たちに聞かれない配慮が必要だったので余り大きなアクションが出来なかったのだ、と言う言い訳を返すと速攻で電話が掛かって来ました。
「そう言う意味では無い」
低く抑えた声でY嬢が告げます。いったい何が良く無かったんだろう?混乱を隠し切れない僕は率直にY嬢へ尋ねました。
「What I did bring your disappointed to me?」
「I said, everything was too early for me」
これは何とも率直な「不満」をぶつけて来るものだ、と昨夜、いや、数時間前の行為全般を反芻しながらY嬢へ言葉を返します。
「I am sorry, I needed to save for everything, it seemed like you were tired and I guess, sooner was better, no need to take time for long for you」
と、一見相手の事を思っての早いフィニッシュとしたかの様な言い訳を伝えると、Y嬢は苦笑交じりに
「no no, I don’t mean that what like you said」
と、僕が帰した内容が、Y嬢が言う所の「too early」を全く意味しない事を指摘して、更に続けます。
「I am Buddhist as strict, I don’t like to take way what like as last night, I asked you that don’t rush everything as step by step.」
と、敬虔な仏教徒であるY嬢のポリシーとして、知り合って短い時間で男女関係を持つ事を好まない、それを僕に伝えたのに、僕がそれを守る事が出来なかった事に対して強い失望を覚えたのだ、とY嬢は抑えた低い声で僕に告げました。
これには、なるほど……と絶句するより他は有りません。しかしながら、この言葉により更なる興味をY嬢に覚えてしまった僕は関係改善を試みる事にしました。
次回は、その辺りのお話しをお届けします。
今回も最後までお読み頂きありがとうございました!
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