熱しやすく冷めやすい愛情【新羽七助のゴーゴーバージャーナリストへの軌跡 第6回】
ナナプラザ

プイとタイスキ「MK」で食事した後、宿泊しているサービスアパート「オムニタワー」に戻った。
夜は一緒に「レインボー2」に行き、店にペイバー(連れ出し)代600バーツ(現在のレートで約2080円)を支払い、姉妹店の「レインボー4」に移動。プイから友だちのダンサー数人を紹介され、1杯ずつおごってやった。
プイの友だちにまでごちそうする余裕はなく、無駄な出費だったが、隣の席でひとりぼっちで飲んでいる日本人のおっさん客は、そんな私のことを羨ましそうに見ていた。

ナナプラザ
新羽七助撮影

友だちの1人は元モーニング娘。の石川梨華に似ており、明らかにプイよりもかわいい。自分の好みだったが、プイから紹介された以上、石川をペイバーすることはできない。
お気に入りを連れて他店に行くデメリットを痛感したが、後の祭り。後悔先に立たずとはまさにこのことである。

タイ旅行5日目――。プイと一緒に過ごすのも4日目に入り、マンネリ化し始め、ディスコやタイスキで芽生えた彼女への愛情は薄れつつあった。子どものころから非常に熱しやすく冷めやすい性格で、勉強やスポーツなど何をやっても中途半端で終わる要因にもなっていたが、今さら直しようがなかった。

プイがいったん自宅に戻るというので、ようやく解放されたか……と一息ついたのも束の間、数時間後には着替えの服を抱えてオムニタワーに戻ってきた。それどころか、自前の化粧品などを浴室に並べ、長期滞在できる態勢を整えている。

以降、レインボー2へのペイバー代は支払っていないので、彼女が休みを取ったか、自分でペイバー代を払ったかのどちらかだろう。
毎日、一緒にサービスアパート内のスイミングプールに行ったり、スクンビット界隈で食事したり、ナナプラザに飲みに行ったり、セックスしたりして、最終日まで代わり映えのしない生活を送った。

宿をチェックアウトする際には、トラブルが発生。
女性マネジャーから「部屋のハンガーが一つ足りないので、罰金を払ってください」と言いがかりをつけられた。スタッフが数え間違えているか、プイが自宅にこっそりと持ち帰ったかのどちらかだが、「自分は何も知らない」と言い張った。

プイも加勢してくれたが、マネジャーは「あなたは黙ってなさい」とピシャリ。売春婦は口出しするなと言わんばかりの態度が丸見えで、プイも悔しそうだったが、結果的には罰金は支払わずに済んだ。
たかさんから「売春婦はタイの階級社会で底辺」と聞かされてはいたが、その現実を垣間見たような気がした。

売春婦

宿からドンムアン国際空港までのタクシーや、ロンドン・ヒースロー空港までの飛行機はもちろんたかさんと一緒だ。たかさんは予想通り、怒っていたが、当然としか言いようがない。
旅行前半こそ2人で飯を食べたり、ナナプラザで飲んだりしたが、後半はプイと過ごしていたため、ソイ・カウボーイにもマッサージパーラー(MP)にも一緒に行くことができなかった。
人気MPの「ポセイドン」で、名物のポセイドン・チャーハン(タイ語で「カオパット・ポセイドン」)を食べ、モデルクラスと入浴するという旅行当初に立てた目標も果たせずに終わった。

飛行機内での会話も少ないまま、ヒースロー空港に着陸。
たかさんは空港で、「おまえが自己中なことは前から知っているし、もはやどうでもいいけど、二度と一緒に旅行には行かない」と言い残し、去って行った。たかさん、本当に申し訳ない……。

タイ移住の目標に前進

タイで天国を味わった分、英国に戻ってからの生活は辛く感じた。
勉強し、食事し、酒を飲んで寝る単調な日々。彼女はおらず、友だちも少ないので、大半の行動は必然的にひとりになる。孤独との戦い。タイとは対照的な英国のどんよりとした曇り空も、心の闇に追い打ちをかけた。

一日も早くバンコクに戻りたい、ゴーゴーバーで飲みたい、ナナプラザに行けば誰かが相手してくれる、俺の居場所はレインボーにある……そんなことを考えながら、勉強の合間にタイ夜遊び関連サイトをチェックする日々が続いた。

機が熟したのは、初訪タイから約3か月後の2006年9月。
親には、バンコクでの就職をにらみ、タイに2週間滞在すると伝えた。前回のように、シンガポールに行って体裁を繕うのもやめた。タイについて、自分なりに本気に向き合っていたのである。

今回はひとりだが、要領はもう分かっている。ドンムアン空港からタクシーに飛び乗り、前回と同じオムニタワーに到着。部屋に荷物を投げ捨て、ナナプラザへと走った。

NANAPLAZA

3か月ぶりのナナプラザのネオンは相変わらず眩しかった。俺は帰ってきたんだ! 1階中央部のバービア群の前で叫んだ。

レインボー2に入ると、プイが前と変わらず温かく迎えてくれたが、私の心はすでに離れていた。
プイは化粧映えする顔ではあったが、化粧を落とした後のすっぴんは受け入れがたかった。お金を払ってでも他の嬢と遊びたいというのが本音だった。

夜はナナプラザだけでなく、ソイ・カウボーイやタニヤ、パッポンなどにも積極的に足を延ばした。が、そう簡単に新しいお気に入りが見つかるわけでもなく、昼間は暇を持て余した。しつこいようだが、健全観光には興味がない。

そんな中、オムニタワー1階の売店で、日本語週刊紙「バンコク週報」と同系列(当時)のエンターテインメント誌「Gダイアリー」を購入。バン週・Gダイと出会い、タイに移住するという私の目標は大きく前進していく。(続く)

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新羽七助 (しんは・ななすけ)
新羽七助 (しんは・ななすけ)
バンコク居住歴約11年の編集記者。唯一無二のゴーゴーバージャーナリストとして長年活動。
ナナプラザのレインボーグループを中心に、ゴーゴー突入回数は2000回超。パタヤも訪問。東南アジア諸国連合(ASEAN)10か国制覇。アフリカにも進出。
野球はベイスターズファン。

ブログ「新虹日報」      http://shinhananasuke.blog.fc2.com/

Twitter     https://twitter.com/gbanalyst

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バンコク居住歴約11年の編集記者。唯一無二のゴーゴーバージャーナリストとして長年活動。
ナナプラザのレインボーグループを中心に、ゴーゴー突入回数は2000回超。パタヤも訪問。東南アジア諸国連合(ASEAN)10か国制覇。アフリカにも進出。
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