レディーボーイと年越し【新羽七助のゴーゴーバージャーナリストへの軌跡 第8回】
2006年12月6日、日本語週刊紙「バンコク週報」のオフィスに初出勤する形で、タイ移住生活が幕を開けた。オフィスは当時、バンコク都内ラチャダー地区にあった。
右も左も分からないメディア業界で、自分の武器は英語だけだった。
朝10時までに出勤。企業や機関の記者会見に行って記事を書き、先輩記者にその記事を直される。タイ英字紙の翻訳記事を書き、先輩記者にその記事を直されるという繰り返しだった。
記事は直されてばかりで、自分で読み返してみても、おもしろいとは言い難かったが、仕事は不思議と辛くなかった。
それどころか、自分が書いたものが毎週印刷される喜び、第三者に読んでもらえるうれしさは何物にも代えがたく、「自分はこの先、会社は変われど、記者の仕事をずっと続けていくかもしれない」という妙な勘も働いていた。
滞在していたのは、会社が用意してくれたラチャダー・ソイ3のサービスアパート「BUプレイス」。給料は安かったが、住居をあてがってくれたのはありがたかった。
BUプレイスはソイ(小路)の奥まった場所にあり、かなり不便だったが、ゴーゴー嬢を含むタイ人庶民向けの安アパートや飲食店が密集し、下町情緒たっぷりだった。
BUプレイスの横には、大人気のチムチュム(イサーン鍋)屋があり、顔見知りのレインボー嬢に遭遇することもあった。現在はBUプレイスの向かいで営業している。
ラチャダーのサービスアパートに住み、会社に出勤し、各所で取材し、記事を書く日々。未熟で要領が悪かったこともあり、毎晩遅くまで働いていたが、「飲みに行くのは週末だけ」といったおっさん的、リーマン的な考えは一切なかった。
ゴーゴーバーに対する人並み外れた好奇心と情熱が原動力となり、平日も仕事を終えた後、夜遅くまで飲んでいたのである。基本はナナプラザのレインボー、飽きてくるとたまにソイ・カウボーイ、ごくたまにパッポンに行くというサイクルだった。
新羽七助撮影
今はなきGスポットでペイバー
日々の仕事とゴーゴー遊びに没頭していると、あっという間に年末年始休暇に入った。
タイで最初の正月はバンコクで過ごすと決めていたが、肝心の一緒に過ごす相手がいなかった。
「レインボー2」の元オキニ、プイとはたまに店で飲む程度。プイとの三角関係になりかけた「レインボー1」の通称佐田真由美とはタダマンはできず、平行線を辿っていた。
大晦日は、バンコク中心部の複合商業施設「セントラルワールド」前の大広場で開催されるカウントダウンイベントに一緒に行く相手を見つけたかった。
しかし、レインボーは通い過ぎて停滞し始めていたため、当時けっこう人気だった2階の「Gスポット」を攻めてみることにした。現在はその場所に「レインボー4」が入居している。
不慣れなGスポットに入って酒を注文し、ステージを見やると、ひとりのダンサーが目に留まった。現在の芸能界で例えるならば、加藤紗里のような整形美人である。
私は過剰な美容整形手術を施した女が好きではないが、遊び相手としてならありである。席に呼んでみると、ノリも良かったので、ペイバー(連れ出し)してカウントダウンに向かうことにした。
セントラルワールドがあるチットロムにはBTS(高架鉄道)で行くことになった。が、ナナ駅で突然泣き出す加藤……。
なんと私が手をつないでくれなかったのが理由という。公共の場所で彼女でもない売春婦と手をつなぐのは抵抗があった。
情緒不安定な性格に加え、ハスキーボイスや、やけにごつい骨格などにも違和感を覚えたが、タイ経験が浅いこともあってあまり気にせず、イベントを一緒に楽しんだ。ベッド上でのサービスも男のツボを押さえており、満足した。
その後、加藤の異常な嫉妬深さに嫌気が差し、疎遠になっていったが、1年以上経ったある夜、性転換手術済みのレディーボーイ(LB)が多いと噂のナナプラザ1階の「ブードゥー」というバーで、呼び込みする彼女に遭遇。「ああ、LBだったのか……」とようやく悟ったのだった。
大晦日は爆弾事件も発生
06年の大晦日には、バンコクの8か所で爆弾が爆発する事件が発生。タイ人3人が死亡し、外国人を含む40人超が負傷した。
案の定、バン週編集長から電話がかかってきて、バンコクに残っていた記者数人で手分けして取材することになった。私は8か所のうち、クロントイ市場と郊外の複合商業施設「シーコンスクエア」を担当した。
クロントイ市場は一帯がスラムでもあり、明らかに治安が悪かった。住民の目つきは鋭く、建物は汚く、全体的に臭い。
それでも逃げるわけにはいかないので、少しでも英語が話せる人を見つけて爆発時の状況を聞いた。
けっきょく大した成果は上げられず、紙面にも反映できなかったが、英国で勉強しかすることがなかったころと比べると、記者らしい活動をしている自分がなんだか誇らしかった。元旦休みはつぶれてしまったが、これまでに感じたことのない高揚感で新年を迎えた。(続く)
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- 2018/02/03
- タイ風俗