第19回 レディーボーイにハマッた男たち【嵐よういち・海外裏ロード】
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「レディーボーイ」と、日本で普通に暮らしている人に言っても、ほとんど通じない。皆に「何それ?」と必ず問われるのでいちいち説明することになる。

レディーボーイ(LB)とは女装しているオカマのことで、竿が付いたままの人も多い。それを聞いただけでも、同性愛に興味のない俺は不快感を覚えていたのだが、ここ5年くらいで、LBを愛し、好意的に捉えている人が多いのに気が付いた。もちろん俺の周りの連中だけの話かもしれないが……。

「オブセッション」というきれいなLBが働く店がバンコク中心部のナナプラザにある。

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ナナプラザのレディーボーイは明らかに増えている(新羽七助提供)

I君という知人はバンコクに行くたびにオブセッションに通い、通称ゆうこりんと呼ばれる嬢にハマりまくっていた。

彼は元々、普通の女好きで日本で遊んでいたし、バンコクには服や雑貨の仕入れ先として仕事で行っていたのだ。夜になると暇なのでゴーゴーバーで女を物色していた。

ある日、オブセッションに興味本位で入ってみた。すると好みの嬢を見つけてしまった。あまりのかわいさに驚いたI君は、相手が男で竿が付いているのも知っていたが、ホテルに入る。よほど良かったのか、その日からLBにハマッてしまった。時には後ろから突いてもらうのも楽しいという。I君いわく「あそこまで美しいと、もはや関係ないです」とのこと。

彼は現在でも年に4回は訪タイしている。

スタジオスモーキーのイニシエーション

ソウゴさんという仲間がいる。本サイトに連載するカルロスが率いる「スタジオスモーキー」の一行はバンコクに行くことになって、ソウゴさんもそのメンバーに加わった。カルロスはLB経験者である。スモーキーの新メンバーになるためには「イニシエーション」があり、それはLBと遊ぶことだ。もしやらなければメンバーにはなれないという、わけの分からない理由でオブゼッションに入った。

彼ら全員は嬢を連れ出さないといけないルール。ソウゴさんは覚悟を決めて嬢を部屋に連れていく。皆、最後までやっていると思っているので頑張らなければならない。ソウゴさんはシャワーを浴び、ベッドに。嬢の美しい顔、膨らんだ胸……ただ、竿が付いていて不思議な感覚になる。「あ、僕と同じ物が付いている」と思ったそうだ。

彼は覚悟を決めた。行為が始まり、流れと好奇心からLBの竿をくわえていた。ソウゴさんがフィニッシュすると、嬢は興奮してきて、「私もあなたに入れたい」と言ってきた。ソウゴさんはうなずく。すると、後ろからLBの竿がアナルに軽く刺さってきた。だが、あまりの痛さで吐き気も少し催し、「勘弁してくれ」とお断りした。

ホテルを出てから仲間との報告会。ソウゴさんは皆も同じようなことをしていると思っていたが、元々、女好きの連中である。誰一人そこまでやっている人はいないし、体が拒否してそのような行為を少ししかしていないのを知り、「あ、俺ヤバい」と思ったそうだ。

初パタヤは91年

バンコクからバスで約2時間半の場所にビーチリゾート地パタヤがある。元々、小さな漁村だったが、ベトナム戦争時、近くに米国空軍基地があった関係で、パタヤを米兵向け保養地として使い始めたのが始まりだ。

苦戦していたベトナム戦争のさなか、兵士たちは酒や女で気分転換を図り、元気を出した。兵士は金を持っているし、当時のタイはかなり物価安で地元住民や貧乏な女たちは生活の糧ができてさぞ良かっただろう。このような歓楽街は必要であったはずだ。パタヤの開発は非常に早かったようで、ビーチが整備され、ゴーゴーバーを中心とするセックス産業が発展した。

1975年4月、ベトナム戦争が終結し、米軍がいなくなると、パタヤは恐慌に襲われる。金払いの良かった兵士や戦争関係者はいなくなり、その後たくさんやってくる日本人はまだ来ないし、韓国人や中国人も旅行できる層などほとんどいない。だがその後、欧州からの観光客が増え始めて観光業は息を吹き返す。

俺が初めてパタヤを訪れたのが1991年。そのころも観光客が多く、バービアなどで働いている女たちは中山美穂みたいな美人ばかりだったという印象があり、俺も若かったので、席に座るのも緊張し、すぐに店を後にしたものだ。

その後、2000年に再訪した時は、あまりの発展ぶりに驚いたが、以降18年間行っていない。写真や仲間からの話を聞くと、ずいぶんと様変わりしているなと思ってしまう。

LBポルシェとの出会い

ソウゴさんはスモーキーのメンバーらとそのパタヤに遊びに行った。

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パタヤ中心部のウォーキングストリートはレディーボーイも多い(新羽七助提供)

ある店でポルシェ(仮名)というLBと知り合う。人柄が良く、仲間と一緒に飲んだり、人に紹介できるくらいのLBらしい。かなりの売れっコらしく、ブランド物を身に着けて羽振りもいいようだ。毎日、スターバックスで高そうなドリンクを注文し、米アップルのノートパソコン「マックブック」も持っている。

ポルシェと恋仲になり、ソウゴさんは帰国。その直後からほぼ毎日のようにLINEでメッセージのやり取りや電話をしている。俺もそのやり取りをみたことがあるが、「愛している」「あなたのアナルが恋しい」「あなたは私の旦那」などの文面が……。

ソウゴさんはポルシェと昨年5月以来会っていないが、1年ぶりに訪タイするのを楽しみにしている。こんな“ラブラブ”の状況を維持しているのは、毎月のようにタイに遊びに行っている仲間たちのおかげでもあるという。ポルシェに会って一緒に飲んだりして、たくさんの人が関係をつないでくれているのだそうだ。ソウゴさんは最後に力を込めた。

「ポルシェとは『漢と漢』の友情です」

なんじゃ、そりゃ。

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嵐 よういち
嵐 よういち
旅行作家、旅行ジャーナリストをやっています。
代表作は、海外ブラックロード・シリーズ。
海外ブラックロードpodcastをクレイジー・ジャーニーで話題の丸山ゴンザレスと二人で週に1回配信しております。
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