【抱腹絶倒タイ人コック】第16回 苦手な日本語聞き取りをごまかす女子学生バイト

難しい日本語を勉強しながら日本の飲食店で働いているタイ人を見ると、「大したもんだな」と思う時がありますが、そのタイ人らと一緒に働いている自分も、なかなかのもんではないだろうかとも思います。
日本語学校に通い、学費稼ぎのためにバイトしている学生らは、漢字の読み書きができたり、熟語を知っていたりするのですが、聞いたり話したりするのは、日本人男性と結婚したタイ人おばさんよりは、かなり劣っている子が多いのです。
そんな子らが電話を取ったりすると、わけ分からなくなることがしばしば……。
先日もベンとマプという日本語学校の学生2人に店を任せ、事務処理をしていたところ、電話がかかってきて「テンチョ、15フンゴニ、ヨシダノボタン、キマスカラ!」と言ってきました。
電話で話していてもお互い分からないので、すぐに店に戻り、15分後に誰が来るって? と電話を取ったベンに聞くと「ヨシダノボタンデス」とうれしそうに言ってきます。
「なあベン、『ヨシダノボタン』ってなんなんだよ? まあいいや。で、男か女どっちだった?」
「オトコ……」
「男のヨシダノボタンと名乗る人……分からないな~。ほかになんか言ってなかった?」
ベンは「ワカリマセン……」とボタンを指で押す仕草をしてごまかしています。
それから15分後、「ヨシダノボタン」とはどんな人物が来るのだろうか? とワクワクしながら待っていると「お待たせしました~」と灰色の作業着を着た小太りの男性が来ました。
「あれ、何かの修理ですか?」と聞くと、「炊飯器の早炊きボタンが使えなくなったって本部から連絡を受けて来たんですけど」との返答。
「あー、早炊きボタンね。確かに頼みました。あの~、吉田さんですよね?」
「僕ですか? いや違いますよ、小林ですけど」
「この子が、ヨシダノボタンが15分後に来ますって言ってたんですけど」とベンを見ると、「ピッピッ」とボタンを指で押す仕草をして、またごまかしています。
普通に修理に来たのに、勝手に「ヨシダノボタン」と呼ばれ、タイ人女性の変なパフォーマンスを見せられ困惑しながらも、若くてかわいいので、一瞬にして鼻の下が伸びるヨシダノボタン……。
「炊飯器はこっちです。すぐ直りますかね?」とヨシダノボタンをキッチンに案内すると、われに返って手際良く作業を始める彼の横で、コックのミットがなぜかノリノリで「ジングルベル」を歌いながら仕込みをしています……。
ミットをチラ見しながら作業を進め、あっという間に直してしまったヨシダノボタン。作業報告書を書きながら、「こんなかわいい女の子たちと一緒に仕事してるなんて、うらやましいですね」と話しかけてきたので、「かわいいけど、我慢しなきゃいけないことも多くて大変なんですよ。まあ、野郎やおばさんとかよりは全然いいですけどね」と答えました。
すると、ヨシダノボタンが「いや、実は僕もフィリピンが好きでよく行くんですよ、昨日フィリピンから帰って来たばっかりで。でへへへ」と白状してきたのです。
僕が間髪入れずに、「危ない! ベンとマプ、離れろ! おまえらのボタンもピッピッと押されちゃうぞ。そしてポケットから大量のフィリピン・ペソを出すぞ!」とのっかってあげると、「ガハハハ、大丈夫ですよ! ペソなんか持ってませんから~」と大喜びのヨシダノボタン。
「何を喜んでんの、このバカ男は」みたいな顔をして仕事に戻るベンとマプ……。
まだ話したそうなヨシダノボタンでしたが、別に彼の話など聞きたくなかったので、「どうもありがとうございました!」と場をまとめると、残念そうに去って行きました。
キッチンからは「ジングルベル」のハミングがまだ聞こえました。
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