【抱腹絶倒タイ人コック】第17回 震災時に気づいたタイ人おばちゃんの強さ
今年は数々の「観測史上初」とされる豪雨や台風などに襲われた日本列島。この世界的異常気象は来年以降も続く見込みで、僕はもはや、サバイバル時代が到来すると予想していて、サバイバルグッズなどをちょこちょこと買い集めたりしていますが、最後はやはり精神力と判断力がものをいうような気がします。
普段はおちゃらけているタイ人おばちゃん、ナパさんが、2011年3月11日に発生した東日本大震災の時に見せた精神力と判断力の強さは今でも覚えています。
当日、ランチタイムが終わった後、店の2階でスタッフと賄いを食べていた時、突然襲ってきた尋常ではない揺れを受け、「これはまずい。厨房に行ってガスの元栓を閉めないと!」と思いました。
1階の厨房に駆けつけると、タイスキのスープをつくる巨大な寸胴鍋から、スープが地震の揺れを受けてこぼれ出し、ガス台にかかってスチームサウナのようになっている中、ナパが「アワワ……」と言いながら、腰を抜かして床にしゃがみ込んでいました。
僕が「ナパ、立って外に出ろ~!」と呼び掛け、ガスの元栓を止めて彼女の腕をつかんで立たせようとすると、「オバアチャン、オバアチャン、アブナイ!」と叫び、1階客席の中央で、店の巨大な窓ガラスが破れるのを恐れ、3人で固まって悲鳴を上げているお年寄り客らを指差しました。
「分かった!」とホールに出て、3人客のところに駆け寄ると、巨大な窓ガラスがミシミシと音を立て、今にも破れそうになっていました。急いで客を外に誘導し、一緒にいたバイトらに対し、避難場所になっている近所の中学校に避難するよう指示し、再び厨房に戻ると、ナパがイモムシみたいな変な動きで厨房の出口付近で泣きながらはいずり回っていました。
その姿を見た時、「なんかこいつすごいな……」とショックを受けたと同時に、激しく感動したのを覚えています。
腰を抜かして動けない状態の自分をさておき、見ず知らずの老婆らを助けろと指示を出し、自らはビービー泣きながらイモムシのようにはいずって逃げ出そうとしていた彼女をその後、僕は尊敬の眼差しで見るようになりました。
その2年後くらいでしょうか。女癖の悪い年下のタイ人コックにちょっかいを出され、あっさりほれちゃった離婚直後のナパ。親の形見の金(ゴールド)のネックレスなどを質に入れまでして大金をみついだのに、彼から冷たくあしらわれるようになり、ある日、休憩中に大げんかになり、震災の時にイモムシのようにはいずっていた同じ場所で、ナパがタイ語で「なんで私を抱いてくれないんだよ~!」と泣きながらひっくり返って、子供のように足をバタつかせ絶叫していました。
それを見た僕は、その時もやっぱり「なんかこいつすごいな……」と思いました。
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