【タイの屋台飯と現実と俺が思うことと】第23回 ベトナム由来のモチモチ麺、グワイジャップユアン
日本で育つと「国境」を言葉としては理解できても、生活に密着したものとして認識しにくい。タイに18年近く住んでいる今も、首都バンコクでハッと国境を感じさせられることがある。
島国の日本でさえ、中国や韓国と文化的に似たものがあるわけで、それが陸続きになっているとよりつながりが濃くなったり、「こんなところにあの国の影響が?」と思わせるものがたくさんあるのだ。
タイは元々、中国方面から民族が移動してきたという説が有力なようで、またかつての中国移民の関係で中国文化の影響が強い。タイ料理は特にその影響を身近に感じる。このように、食事は最も身近に異国を感じることができるものだ。イサーン(東北部)料理はラオス料理とほぼ同じようなものだし、南部はマレー料理などと共通点が多い。
そんな中で、ややマイナーではあるが、タイ人に浸透しているのがベトナム人が持ち込んだ料理だ。今回紹介する麺料理「グワイジャップ・ユアン」を筆頭に、かまぼこのような豚肉のソーセージ「ムーヨー」などさまざまなベトナム文化の影響を受けた料理がある。
俺は今、ベトナムにハマりまくっているので、タイの中にベトナムを見い出した時になんだかうれしくなるのである。
最大の魅力は食感
グワイジャップ・ユアンのグワイジャップは、米粉が主原料になっていて、タイの米粉麺の代表「クイッティアオ」とほぼ同じような材料でつくられる。ただ、1枚のシートがくるりと丸まったような形状で、クイッティアオとは形が違う。
そのためか、タイではクイッティアオのジャンルに入っていないようである。グワイジャップに関してはまた今度調べることにしたい。
グワイジャップ・ユアンのユアンはまさに「ベトナム」である。グワイジャップ・ユアンのある飲食店がメニュー内で英語表記すると「ベトナミーズ・ヌードル」などとなる。
ベトナム麺ではあるものの、ベトナムでは見たことがない……
東北部、あるいはラオスなどでは「カーオ・ピヤック」あるいは「カーオ・ピヤック・セン」と呼ばれる。ピヤックには濡れるといった意味があり、グワイジャップ・ユアンは生麺の場合、クイッティアオと比較して湿っている。日本のうどんの生麺のような、打ったばかりといったイメージであるので、それでピヤックになる(諸説あり)。
ラオス首都ビエンチャンのカーオ・ピヤックは、ちょっとスープが薄すぎた
ちなみに、後者のセンがつく方は、単に東北ではカーオ・ピヤックというと濡れたコメ、すなわちおかゆなどを指すため、麺という意味のセンを加える。
ビエンチャン中心部の「ラオ・プラザホテル」近くの食堂
カーオ・ピヤックをつくる店員ら
グワイジャップ・ユアンの特徴は、食感がモチモチとしていることだ。モチモチを超えてクニュクニュしていて、不思議な食感である。これはクイッティアオと違い、製造工程で「カオジャオ」(米を砕いて粉にした米粉)に「マン・サムパラン」つまりキャッサバのイモを混ぜているからだ。
タイではデンプンあるいは片栗粉というと、このキャッサバが多く、タピオカもこれが原料になる。どうりでモチモチしているわけである。
このモチモチのおかげでスープの持ち上げも良くなる。表面がふやけたような状態なので、スープを吸ったような状態なのだ。そのため、グワイジャップ・ユアンのスープは豚骨などをふんだんに使った濃いめのスープであることが多い。
ベトナム移民が持ち込んだ麺
グワイジャップ・ユアンの麺はスーパーなどでも売っているので、タイ国内ではどこでも簡単に手に入る。スープはスペアリブや大根、パクチーの根などを買ってきて茹でればいいので、自作も簡単だ。
自作も簡単なので、わざわざ専門店に行くこともないのか……
こんなに簡単につくれるグワイジャップ・ユアンだが、意外と専門店は少ない。俺が知るバンコク都内の店は、安宿街で知られるカオサン通りの近く。カオサンの前にある寺の裏側(チャオプラヤー川)方面のプラアティット通りにある「クンデーン・グワイジャップ・ユアン」だ。緑色の看板で、食事時は周囲の飲食店の中でも最も客が入っている。
カオサンの「クンデーン・グワイジャップ・ユアン」は東北部ウボンラチャタニー県が由来という
グワイジャップ・ユアンの専門店は大体どこも人気がある
グワイジャップ・ユアンが少ないのは、元々ユアン(ベトナム族)がタイには少ないからだろう。中国移民と比較するとけっして多くないが、バンコクではサムセンという地域に多かったらしい。
タイの歴史上では、ベトナム移民は旧移民と新移民に分けられる。旧移民はアユタヤ王朝時代から行き来していた民族などで、華人同様、既にタイに完全に同化している。
新移民は1945年を境に移民してきた人で、バンコクや中部チャンタブリー県、それから東北部サコンナコン県に移住しているという。サコンナコンや同ウドンタニーは名物料理があり、豚肉などを生春巻きの皮で包む「ネーム・ヌアン」などが有名。ベトナムにも「ネーム」という料理があるので、そんなところに陸続きの文化を感じる。
陸路と言えば、ラオスもタイと隣接しており、ラオスの首都ビエンチャンに行けばカーオ・ピヤックがある。スープの味はちょっと薄めの店が多い印象があるが、ラオスはベトナム同様、タイよりも一品の量が多いので、満腹感が半端ない。
ラオスなら「ビアラオ」を飲みながらのグワイジャップ・ユアンも良し
イサーン料理とラオス料理はほとんど同じだが、ラオス人からするとイサーン料理は「超うまい」らしい。というのは、ラオスは革命後に全ての産業が衰退して、食品なんかはとにかくまずくなったという。野菜一つ取っても、タイとはまったく違うので、イサーン料理の方がおいしいという論理だ。
ビエンチャンから眺める、タイ領に沈んでいく夕陽
ビエンチャンには、カーオ・ピヤックの店が多い
今もビエンチャンの飲食店はタイ側に食材などを買い出しに行くことが多い。その割にラオス人はイサーン女性よりも巨乳が多いのはなぜなのだろうか……。
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