ボクが松山を訪れると呑みは大体、大街道という繁華街の近くにある一番町、二番町、三番町といったエリアになる。その他にもTホテルの１階にある『T』という店でフライドチキンとビールなど……という話は置いておく。

その一番町などの繁華街を初めて歩いた時のことだ。かれこれ15，6年前のことだけど、ボクは『ファッションクラブ』なる店を見つけた。

どうやら、タダの飲み屋ではないことは分かる。つまり、ピンク系ということは、なんとなく分かった。

しかし、『ファッションクラブ』というジャンルの風俗を、この時、初めて見た次第。

そこで相方のPOM薫平氏に「あれはなんぞや？」と聞いてみると、「迷わず行けよ、行けばわかるさ」と燃える闘魂チックな回答が戻って来た。ならばキミも付き合えと誘えば、「ウチの性分に合わんけんね」とのこと。

と、いうことで、一人で乗り込むことになった、『ファッションクラブ』に。

ファッションということはファッションマッサージの仲間なのか？
クラブということは酒を飲むところなのか？
もしくはファッションクラブということは、本当にオシャレを競い合うクラブ活動なのではないか？

もちろん、最後は絶対無いって分かってたけど。

だって、店の立地条件や入口の雰囲気から、なんとなく内容が見えてきたからね。ドアを開けて、やっぱりそうだった。暗めな店内にユーロビート系の音楽がガンガン流れていて。それで、目が慣れてくると暗闇の中にはボックスシートがあって人影が蠢いている……いわゆるピンサロだ。
そう、松山ではピンクサロンのことを『ファッションクラブ』って言うんだよ！

まぁ、ピンサロのことを東海地方では『キャンパスパブ』。北海道では、ややこしくなるけど『キャバクラ』って呼ぶらしいし。ピンクサロンって言い方は関東が中心なのだろうか？

それはさておき、サービスであるが……ぶっちゃけ、可もなく、やや不可寄りって感じだった。それは、たまたまボクが利用した時だけのことかもしれないけど。それ以来、松山の『ファッションクラブ』には行ってない。

（文：ESライン　カルロス・キャンタマ）