街の中に美少女戦士が溢れていた時代

1992年のことだ。なんか、この年が多い気がするけど、俺が本格的に風俗に通い始めたのが1992年で繁殖期でサカリのついた牡猿のようにアホみたいに発射していた。つまり、俺の中で第一次風俗ブームがやって来たのが1992年だったのね。その時は、まだ風俗ライターではなかったんだけど、実家暮らしだったし給料のすべてが風俗と飲みに消えていたんだわ。

で、その1992年のこと。秋頃だったと思う。街を歩いていると幼稚園から小学校の低学年の女の子たちが、やたらと「月に代わってお仕置きよ！」って言ってるんだよ。俺、その頃、テレビを見ないから、それが何のことか分かんなくてさ。ご存知のように『美少女戦士セーラ〇ムーン』だったんだけどね。この1992年からアニメ放送が始まったと。

すごいブームだったように思う、他人事みたいだけど。って、俺は関係無い年代だったしね。しかし、今年は25周年記念イヤーということで、グッズもけっこう出ているんだな。しかも、当時は少女で今は大人になった女性たちを狙ったコスメとか、そういうグッズね。今もリバイバルで流行っているらしい。

その名も『性裸ー○ーン』（笑）

1992年に話を戻そう。作品自体は女のコ向けだったけど、風俗では立派に野郎向けだった。そう、1992年以降、この作品をモチーフにした風俗店が少なくなかった。
今でこそ、アニメ系のコスチュームを取り揃え、ストーリープレイに特化している風俗店は珍しくない。しかし、『萌え』という概念が、今ほど定着していなかった当時としては、やはり、あのコスチュームが風俗に取り入れやすかったのだろう。

で、当時、俺が気に入っていたイメクラが『性裸ー○ーン』という、今ならば即訴えられてしまいそうな名前の店であった。もちろん、俺は『名前行き』（CDなどのジャケ買いのように、内容は分からなくても店名だけでプレイに行くこと）だったことは言うまでもない。当時の俺、そんな感じで風俗店を選んでたんだな。

また、その店は一応、イメクラだったのだが、プレイの内容からSM的な要素も含んでいたが、Ｍ気質な俺にとっては好都合だったこともある。つまり、あのコスチュームの嬢に責めてもらえるのだ。今、思い出しても疼く……。

股間にミラクルロマンス！

ところで、ユーザーにとって、初めて入った風俗店が、その後、お気に入りになるか否かは、ファーストインパクト、つまり、第一印象にかかっていると思う。その第一印象の第一印象になるのが、女のコのクオリティだろう。

そもそも“美少女戦士”である。実写版では北川〇子がセーラ〇マーズを演じていたんだぜ？　ミュージカルの初期では桜っ子クラブさくら組のメンバーが演じていたんだぜ？　そりゃあ、“金星（キンボシ）”が来るに決まってるだろう、金星（キンセイ）なだけに。

結果としてはモロに俺好みだったんだよ！　サラサラの長い黒髪が印象的で、今でいうならば、もも○ロの高○れ○に似ていた。

そんな彼女が、あのコスチュームで責めてくるのである。四つん這いにさせられた背中をピンヒールで踏んで「ダーク・キ○グダムは許さないんだから！」と、鞭でペシペシ責めてくるのだ。

だけど、もっと打たれたいからガマンして効いてないフリする俺。ごめんね、素直じゃなくて。夢の中なら言える、「気持イイです！」って。だって、本当は思考回路はショート寸前。俺は、そんなミラクルロマンスを堪能しまくった。
もちろん、フィニッシュは「月に代わってSMよ！」と鞭攻撃からの手コキの前に轟沈したのは言うまでもない。

まぁ、今となっては絶対に再現できない店だろうな。事実、その店も関係者からのクレームで閉店したとのことだ。風俗は本来、大人の遊びであって、“遊び心”が大切なものだ。『セー○―ムーン』を見るたびに、もう少し寛大な世の中になってくれればと思う俺であった。

（文：亦滑訓仁）