第31回 アフリカ・マダガスカルのタクシーブルースは最悪!【嵐よういち・海外裏ロード】
アフリカ南東部沖の巨大な島国マダガスカルには、「タクシーブルース」という世界で最も過酷と言われる交通手段がある。この乗り物は、通常8人乗りのワゴン車に倍の16人、いやそれ以上の乗客を乗せてしまうのだ。ちなみに、この国には大型バスは走っていない。
舗装されていない道が多く、かなりの悪路が続くと聞いていたので、なるべくこの交通手段は避けたいと思っていたが、国内の空路は格安航空会社(LCC)が運航していないため、バックパッカーや節約旅をしている人にとっては高額だ。このため、タクシーブルースなる最悪な乗り物に乗らなければならない。
タクシーブルースはお勧めできない
ちなみに、金を持っている人や、グループで旅行する人は車をチャーターするのがベストだろう。好きな場所で降りて観光できるし、写真も撮れる。
タクシーブルースは値段が非常に安く、地元の人と交流できるなどのメリットがあるものの、なにせワゴン車の中に身動きできなくなるくらいまで人を押し込め、清潔感もなく、虫も多く、過酷な修行のようである。
マダガスカルに行ったのは2013年10月だった。国土は日本の約1.6倍。世界銀行によると、人口は16年時点で2489万人。首都は知らない人も多いと思うが、アンタナナリボ。なんと覚えにくい名前だろう。
マダガスカルの代名詞であるバオバブは絶景
民族はアフリカ大陸系の黒人。マレー系と約18の部族がいる。インド人もいるし、中国人の進出もすさまじく、中華レストランも多い。食べに行くと大勢の現地在住中国人がやって来る。
公用語はマダガスカル語と、フランスの植民地だった影響でフランス語の2つ。英語はあまり通じないと思っていいだろう。物価が安いので、女遊びでやって来る人も多い。フランス人のオヤジがバーで売春婦と仲良く過ごしている姿も多く見かけた。知り合いの女好きは、安く黒人を抱けるという理由で定期的にマダガスカルに通っているようだ。
俺は過酷と言われている乗り物は乗りたくなかったが、この時は旅の資金が乏しく節約しなければならなかったので、仕方なく乗ることにした。
中南西部のモロンダバという海に面する街に滞在していた時に、日本人男性と知り合い、その人と2人で中央部のアンチラべという街までタクシーブルースに挑戦することにした。乗車時間は11時間である……。料金は25万マダガスカル・アリアリ(当時のレートで約1200円)。
前日にタクシーブルース乗り場にチケットを買いに行ったが、呼び込みがやたらと多い。彼らについて行くと手数料を取られてしまう。チケットオフィスでチケットを購入すると、ノートに書かれた雑な座席表を見せられる。そこの空いている席に自分の名前を書くのだが、11時間の長旅だけに、席取りは一番重要である。
数回乗車したことがある人によると、一番いいのが助手席の2席。だが既に埋まっている。その次が窓側である。俺らは窓側の2席に名前を記入した。
女性も草むらで小便
当日、朝9時の出発予定だったが、結局出発したのは10時だった。どうやら1~2時間遅れるのが“普通”らしい。この炎天下で休憩所のないところで時間をつぶすのはかなりしんどい。
車は発車したが、サブバッグを前に抱えているため、身動きがまったく取れない。乗客数は4×4+助手席2で計18人である。観光客など俺ら以外には乗っていない。
このような車で進む
出発して1時間ほど経つと、何もない林道で車は停まった。すると乗客がどんどんと降り始めた。なんだろう? と思っていると、皆、小便をし始めた。俺もつられてやる。どうやらトイレに行きたくなったらドライバーに伝えれば停まってくれるらしい。そんなことより、女性も堂々と小便しているので自然と目を背ける。若い女の子は草むらで用を足している。
トイレ休憩後、俺は眠くなってウトウトしてしまうが、隣の男にすぐに当たってしまい、睡眠を妨害される。それにしてもなんという狭さであろうか。体を動かすスペースがないし、乗客のなんとも言えない体臭も気分を悪くさせる。
出発して5時間で食事休憩がある。小汚いドライブインみたいな場所で適当に食べる。俺はこの時既に、腰も足もパンパンである。食欲もないのでビスケットをかじった。
休憩所では、このような衛生状態の悪い食事が出てくる。フランス植民地だった影響で味はおいしい
休憩後、出発したと思ったら、小さな村の前に人だかりができていた。どうやら中年の白人男性の乗った乗用車が縁石に乗り出したようだ。それを皆で力を合わせて車道に出そうと押したりしているうちに時間はどんどんと過ぎる。外は炎天下で暑くて仕方がない。
道端でいきなりトラブルが発生
1時間後、再び出発し、夕方5時半を過ぎるとあたりは暗くなり、気温は下がってくる。アンチラベの街の近くになると、標高が高いためか寒くなり、大雨が降ってきた。もうやってられねえ! 苦痛でしかなく、早く着かないかと祈るばかりだ。
アンチラべに到着したのは夜10時半だった。灯りもわずかしかなく、バスターミナルの周りだけ人がいる。俺はもうこんな乗り物には二度と乗りたくないと思った。
バスを降りると雨はすっかり止んでいた。
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