第8回 トラートのマッサ嬢とスペシャル【タイのビーチはおじさん天国】
タイのビーチはおじさん天国

タイの地方都市でホテルを選ぶ場合……「ほぼ日刊ほいなめ新聞」読者であれば、必ず覚えておきたいことがある。それは「県名の入ったホテル」だ。例えば東北部(イサーン)のコンケン・ホテル、ウドンタニにあるウドン・ホテル……。

たいてい市内中心部の便利な場所にあるが、建物はやや老朽化しているだろう。もともと、その県でも最初にできた歴史あるホテルだったりするからこそのネーミングと古さなのだが、だから結婚式場にも使われる大きなホールがあったり、レトロな内装だったりと、なかなか味わいがあるのだ。部屋はボロいがホットシャワーや冷蔵庫、エアコンくらいはある。Wi-Fiだって飛んでいる。

そして……往々にしていやらしい施設もそろっているのである。館内にマッサージパーラーやカラオケを擁するホテルすらあるし、敷地周辺にあやしいピンクネオンが瞬いていることも多い。

俺もそんな店の一軒で、暗闇の中に横たわり、腰をもまれていた。嬢は細腕の割になかなか力強く、ずっしりと体重をかけて筋肉をほぐしてくれる。背骨に沿って親指を深く沈ませ、ゆったりと動かしていく。なかなかうまいじゃないか。

「サバーイ・マイ?(きもちいー?)」

甘い囁き。

逆レイプのようなひと時

東部トラート県の県庁所在地の中心からやや北に位置する「トラート・センター・ホテル」の周りには、軒先でミニスカ姿の女子が「チューンカ~(どうぞ~)」とか手招きしてくるマッサージ屋がいくつかある。ホテルでマッサージを頼むと、たいていこういう店から派遣されて来るというわけだ。

問題のトラート・センターホテル。俺の定宿だ。1泊900バーツ(約3000円)~

問題のトラート・センターホテル。俺の定宿だ。1泊900バーツ(約3000円)~

本連載第2回でも紹介したチャーン島への船が出る街である。

海沿いだけあって海産物がいっぱい。スルメのイカ臭さにまみれるシーサイドギャル

海沿いだけあって海産物がいっぱい。スルメのイカ臭さにまみれるシーサイドギャル

トラートは、チャーン島への出発地。たくさんの旅行者が行き交う

トラートは、チャーン島への出発地。たくさんの旅行者が行き交う

島からの帰路、シュノケーリングで疲れた俺は、ついふらふらと店舗に迷い込んでしまったのだった。

こんな物件が街にはちらほらと点在している

こんな物件が街にはちらほらと点在している

地元トラート出身だというナムターンちゃん自称23歳。その若い手がマッサージパンツごしに中年男の汚いケツをもみ、悪臭を放つ足裏さえも丁寧にほぐしてくれる。殿様気分である。そしてひともみされるたびに、高まっていく淫欲。

ぽんぽん、と足を叩かれ、「仰向けになってね」の合図。待ってました。ヨッコラセと身体を起こす。とたんにナムターンちゃんの笑い声。「もー、タルン(スベケ)」

わがマッサージパンツは隆々たるテントを形成していた。その山頂は既にシミをつくってさえいる。男子であれば当然の生理現象といえよう。

「ガマンできないんだ?」

俺の怒張を見たナムターンちゃんは手を伸ばしてきた。きゅっと握る。甘い快感が背筋を走る。

本来ならば身体前面のマッサージの後に「交渉」に移っていくのが古式按摩の作法である。しかしナムターンちゃんはその過程をすっ飛ばして、なにかスイッチの入った上目遣い。

「スペシャル、する?」

ここで「ノー」と答える男は聖人などではなく、もはや変質者であろう。極めて健全な俺はこくこくとうなずきつつも、値段交渉は忘れない。

「お手々で500(バーツ)、エッチは1000」

首都バンコクよりもやや安いだろうか。受け身の快楽に身を委ねたい気分だった俺は「ママ」と叫びたいのをガマンして「手で」と告げる。とたんに、ばっと脱がされるマッサージパンツ。跳ね上がる愚息。薄暗い密室で始まる、ゆるやかなストローク。

「ヤーイマークナ(おっきぃね)」

親指の腹が、裏スジを伝う。左手は優しく金玉を包み込んでくれている。興奮のあまり、恥をしのんでM字開脚を決めた。全てをナムターンちゃんにさらけ出す。ケツ穴にまで指が這ってくる。たまんねえ。

ナムターンちゃんのえっちな後ろ姿

ナムターンちゃんのエッチな後ろ姿

恍惚としていると、不意にナムターンちゃんが覆いかぶさってきたのだ。荒々しいキッス。差し込まれてくる舌。

「おじさん、私もアオマークナ(ほしいの)」

言いながらジーンズとパンティーを脱ぎ捨てた。俺の下半身にまたがり、ウンコ座りの姿勢のまま腰を沈める。亀頭の先っぽでも、よく濡れているのを感じた。すぐに灼熱に包まれる。「そういやゴムつけてねえな」と頭のどこかでよぎったが、もう止まらなかった。

ほとんど逆レイプのようなひと時を終えると、ナムターンちゃんはあっさりと言った。

「あたしが誘ったんだし、500でいいよ」

こういうことがタイのマッサージ屋では珍しくない。全ては嬢の気分次第、オメコ次第。日本のようなマニュアルはそこにはない。時と場合によっては企画モノAVのような展開だってあるのだ。

「明日も来る? あはは、来ないよね。トラートに何日もいる人なんていないもんね。バンコクかチャーン島でしょ」

そんなことを言われると連泊したくなるが、そうもいかない。別れのキッスに見送られて、俺は店を出た。

トラートでは活気のある市場も面白い。メシはなんだってバンコクより安くてうまいのだ

トラートでは活気のある市場も面白い。メシはなんだってバンコクより安くてうまいのだ

夜を締めるのは、ホテルからすぐの大通りにいくつか並ぶパブがいい。ライブをやるバンドが入っていて、深夜まで営業している。若い連中に混じって、オープンエアの店でビールを飲む。戦いに勝利したかのような、心地よい疲労感と達成感。

夜風に吹かれて、今夜の女を思う。これこそタイの醍醐味であろう。

街の南部には古い家並みの残る界隈も。なかなか味わいがある

街の南部には古い家並みの残る界隈も。なかなか味わいがある

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メンダー大久保
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団塊ジュニア・氷河期世代の負け組底辺。
わずかな稼ぎは年3、4回のタイ旅行に全て消える。重度のキッスフェチであり、唇を重ねる時は必ず歯グキまで舐め回す。AVはベロチュー手コキものしか鑑賞しない。
弾ける若さのショートカットが好物だったが、最近はしっとりとしたおばさんに惹かれるようになった。アル中
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