第10回 漁村サタヒップのローカルカフェー【タイのビーチはおじさん天国】

軍あるところに女あり。それは古今東西、変わらない真実である。日々を修練に燃やし、命を賭して戦う男たちの傍らには、いつだって女が必要だ。
かの東部パタヤはもともと、ベトナムで苦戦する米軍が、泥沼のジャングルから戻った時、休暇を取るためにつくられた街だ。人権意識の高まった今では信じられないが、米タイ両政府黙認の下、米兵が女を抱いてウサを晴らす歓楽街として開発されたのだ。その後「世界で最も下品なビーチ」として発展していくことは「ほいなめ」読者諸氏なら知っておくべき一般教養と言えよう。
で、そんなパタヤに俺はやって来た。とはいえ、今回の目的地ではない。この連載も「ビーチ」というタイトルを冠している以上、いずれパタヤには触れるつもりだが、今日はさらに南下する。
パタヤのバスターミナルから、ソンテウ(ピックアップトラックを改造した乗り合いバン)に揺られておよそ1時間。潮の香りも強い。バンコク湾の最南部、とってもローカルな漁村サタヒップである。
サタヒップは漁村だ。海とともに生きる暮らしを垣間見られる
首都バンコクとはまったく違う、のんびり弛緩した空気。中心部には高層ビルなんてない。タウンハウスの並ぶささやかな商店街、海の幸であふれかえる市場、寺……古びた木造の家屋も目にする。なんとも落ち着かせてくれるのだ。タイはやはり田舎がいいよな、と思う。
昔懐かしい木造の民家も多い。バンコクとはまったく違う雰囲気が漂う
そして街のはずれにある漁村の傍ら、タイ湾に突き出た桟橋のたもとには、最高の場所があった。
大海原に沈みゆく夕陽と、赤く照らされた漁村とを眺めながら、一杯飲める屋台がいくつか点在していたのだ。
太陽はタイ湾に沈みながら、サタヒップを美しく染め上げた
ビアシンを注文する。
「ナムケン・ドゥアイ(氷もね)」
タイ通いが長くなるにつれて、俺もいつしか氷の入ったバケツも一緒に注文するようになっていた。ビールのグラスに氷を入れて飲む、タイスタイルである。
日中の暑さが和らぎ、やさしい海風が吹く。暮れる海を見つめて飲むのは、実に気分が良かった。
海とビール。まさに大勝利!
バイタクが導く置屋
さて……。
ほろ酔い気分の俺は屋台を出ると、すっかり暗くなったサタヒップの街に戻った。バイクタクシーを探す。目的はもちろんオメコである。
軍あるところに女あり。そしてここサタヒップは、タイ海軍の根拠地なのである。すぐそばには巨大な軍港があり、東南アジア唯一の空母も停泊。近くにあるウタパオ空港は軍民共用だ。ベトナム戦争時代には米軍も駐留していたこの街は、いまやタイ軍の誇る一大軍事都市でもあるのだ。
サタヒップ軍港は一般人でも遊びに行くことができる
であるならば。きっと兵士が羽を伸ばす施設もたくさんあるはず。ようやく見つけたバイタクにそう聞いてみれば、
「あるぜ。山ほどな」
と、いやらしく笑う。
「ヌアット(マッサージ)、ソン(置屋)、カラオケ……なんでもあるんだぜ」
ではまず、置屋にやってもらおうか。舌なめずりしながら告げると、バイタクは闇夜に走り出した。
「ホ、ホ、ホントにこんなとこに遊ぶ場所あるのかよ!?」
恐怖を感じるほどの闇なのである。街灯一つない。道の両側はジャングルだろうか、田畑だろうか。その暗黒の中をバイクタクシーはかっ飛ばしていく。右に左にスラローム。俺は遠い昔にスケと訪れたディズニーランドのスペース・マウンテンを思い出していた。危険だ。
が、ところどころにピンク電球を灯した掘っ立て小屋があるではないか。タイ地方の名物ローカルカラオケである。そして15分ほど走ったところで左に折れ、しばらく走ると、幻想的な光景が飛び込んできた。無数の電球バラックが漆黒に浮かぶ。
「置屋だぜ」
まさにドローカルな暗黒置屋街。怖いが、けっこういいナオンがいる
バイクが停まると、すかさず群がってくる女たち。けっこう若い。
「ミャンマー人も混じってる。こんなソイ(小路)が、このあたりにはいくつもある」とバイタクのアニキ。
さっそくだからお手合わせ願おうか。いくつか店を見て回り、いちばん若そうなメコをチョイスすると、俺はバラックの奥にあるヤリ部屋へと導かれた。
チェンライ出身歌手を侍らす
ひとヌキしてさっぱりすっきりした後は、やはり飲みたくなる。相変わらずの闇夜をバイタクでクルージングしていく。
「ここを右に行くとカラオケ街だ。マッサージもある。まっすぐ進むとパブやカラオケが密集しているところに出るんだ」
一帯は想像以上にエロ施設で埋め尽くされているようだった。バンコクのような派手なネオンがなく、暗黒の中にひっそりと隠れているのだが、その数はかなりのものである。
そして、とある道に折れて坂道を駆け上がっていくと、今度はいくつものカフェーが並ぶ界隈に出た。
その中でも特に大きな一軒に入店すると、すかさずキャイキャイ寄ってくるギャルら。かわゆい。腰を落ち着けて、まずはビアシン&ナムケンだ。
広々としたステージでは、ミニスカボディコンのなんだか懐かしい格好をした歌手が歌っている。けっこうマブい。ところどころにコブシを効かせたタイ演歌の曲調に身を委ねて、戦いの勝利に乾杯。
このカフェー(決して「カフェ」ではない)という施設は、歌手たちのナマ歌を聞きながら飲むタイローカル定番の夜遊びだ。主にオヤジたちに愛好されている。歌手たちは席につけて侍らすこともできる。その後のお持ち帰りは……通常はNGだが、歌手の気分次第ではその限りではないという。足しげく通って貢いで仲良くなれば、可能性はある。キャバクラ的な感じだろうか。
俺は店員に頼んで、200バーツ(約700円)のマライ(花輪)を買った。レイのような物だ。それを店員は、ステージで歌っている歌手の首にかける。俺の方を向いて、歌手はワイ(合掌)をした。そして歌い終わると、小走りで俺の下にやってきたのだ。歌手を侍らす権利はマライによって得られる。基本給のほとんどないカフェーの歌手らは、マライ代で稼いでいる。
カフェーの店員ちゃんは怪しいおじさんにも愛想たっぷり
ハタチ前後か。北部チェンライから出てきたばかりだという歌手レックちゃんは、まだまだ歌はまずい。しかしその太モモは滑らかで、吸いつくような手触りだ。またしても勃起してしまう。
だが、ここまででいい。カフェーではとにかく、タイローカルの雰囲気の中、飲みたいのだ。カフェーで遊ぶ日本人はほとんどいない。ましてやサタヒップである。見渡せば客は屈強なネイビーカットばかり。海兵だろう。さんざめく店内と、流れるタイ演歌。
バンコクでは消えつつあるカフェー。地方旅ならではの楽しみなのだ
これがいいのだ。タイにどっぷり浸かり、タイ娘と飲む。こんな夜を味わうたびに、タイの田舎が好きになる。
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